学校長だより

44  学校における働き方改革の取組みについてのご協力のお願い  2023年03月09日(木)
令和5年度より、働き方改革について、学校の取組を進めることとなりました。
昨日3月8日には、保護者の皆さまへのプリントを配付いたしました。今年度までと、大きく異なる部分が多々ありますので、ご確認をお願いいたします。
大きくは、次の点です。
【電話の自動応答機能】
5月8日より、午後5時より翌日の8時30分までは自動応答となり、電話でのお取次ぎが原則できなくなります。
【欠席等連絡方法の変更】
4月1日より、GoogleFormsを活用した連絡送信になります。QRコードを読み取ってのご連絡に変更されます。
【一斉定時退勤日の実施】
毎週月曜日を教職員の定時退勤日として、生徒完全下校を午後4時45分とします。そのうえで、教職員は午後5時に退勤することになります。
【配付文書のデジタル化】
今までプリントで配付しておりました文書を、デジタル文書として送信します。HP等での閲覧に代わります。詳細は、4月以降にお示しすることになります。

以上が大きな点ですが、他にも変更点がありますので、ご確認ください。なお、大阪府教育庁からの依頼文もつけいますが、大阪府下全ての府立学校で行われる取組みです。ご不便をおかけすることもあるかと存じますが、ご協力をお願いいたします。

なお、昨日配付いたしました文書は、配布プリントに掲示しておりますので、ご確認ください。

43  卒業証書授与式  2023年02月28日(火)
本日、卒業証書授与式において、ご列席いただきました保護者の皆さまに感謝申し上げます。
晴の卒業証書授与式を暖かく見守り、お祝い頂き、卒業生も感慨もひとしおと思います。
さて、式中にもお伝えしました通り、感染拡大防止の観点より、式辞の要点のみを式ではお伝えさせて頂きました。
改めまして、式辞全文を掲載いたしますので、ご覧ください。
卒業生の皆さん、このたびはご卒業誠におめでとうございました。

【式辞】
保護者の皆様、この3年間のご支援、ご協力に感謝申し上げますとともに、お子さまの栄えあるご卒業を心よりお喜び申し上げます。
さて、第19期卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。ただいま、231名の皆さんには卒業証書を、3名の皆さんには修学証書をお渡しいたしました。234名の皆さんにとって、この証書の重みはいかほどでしょうか。共生推進教室を併せ持つ本校ならではの、「ともに学び、ともに育つ」を実現できたでしょうか。互いを認めないながら、それぞれの個性に気づき、個性を伸ばしながら生活した3年間だったでしょうか。振り返れば3年前、皆さんが入学した時に新型コロナウイルス感染症が世界中でパンデミックを起こし、2か月遅れての高校生活になりました。まさに、未知のウイルスとの闘いと時を同じくして、皆さんの高校生活が始まったことになります。感染拡大防止策の徹底や、ワクチンの開発、各種行事の制限など、翻弄されながらも、いかにして対応していくのかを試された日々でもありました。
高校生活だけを見れば、多くの制限があり、十分に満喫できたと言えないかもしれません。しかし、長い目で見た時、私たちは、多くのことを経験し、生きる術や他者を理解することの重要性を学び取ったのかもしれません。生きる力が私たちに備わっているのか、を試された3年間だったような気がします。そして、今ようやく5月には正常化へ向け、コロナウイルスも5類へ移行されようとしています。ウイルスの歴史を見ると、14世紀にはペストが、19世紀にはコレラが、20世紀にはスペイン風邪やアジア風邪、香港風邪が、20世紀には新型インフルエンザが流行しています。他にも、1981年のエイズや2002年のSEASも、この一例と言えます。
この先、どんなことが待ち受けているかなど、誰にも予想することはできません。だからこそ、今をいかに生き、いかに日々納得して生活するか、ということが重要になります。命の大切さや、日々生活することを当たり前と思わず、常に感謝の気持ちを抱いて、この先も歩み続けて頂きたいという気持ちを込めて、卒業生の皆さんに次のことをお願いいたします。
一つめは、「自らを型にはめず、限界を作らず壮大な夢を抱いて生きて欲しい」ということです。世界の人口は約80億人と言われています。その一人ひとりに個性があり、夢があります。皆さんも、一人ひとり個性があり、無限の可能性を持っているはずです。しかし、可能性を開花させるのは、自分自身です。自分で限界を作らず、型にはめることなく、今まで誰も成し得なかったような大きな夢を描くことで、変化に富んだ現代社会を豊かに生き抜くことができるはずです。是非、そんな人をめざしてください。
二つめは、「多くの人に支えられながらも、自分も誰かを支えるかけがえのない一人であるということを理解して生きて欲しい」ということです。皆さんは、地球上に生を受けて今生活をしていますが、今から40億年前に地球に命の源が誕生していなければ、今の皆さんは存在しないことになります。では、地球に生命の源が誕生できた確率は、どのくらいだったのでしょうか。考えたことがありますか。実に1040,000の1と言われています。また、単純な計算で行くと、今皆さん自身がここに存在できる確率は1011の1程度になります。壮大な話になりますが、奇跡という他ない今を皆さんは生きています。周りを見渡してください。今まで支えてくれた家族や仲間がたくさんいます。それぞれが、輝くことのできるかけがえのない一人であり、皆さん自身もそんな一人であることを忘れないでください。
三つめは、「周りに流されることなく、強い意志と志を持ち続けて生きて欲しい」ということです。予想不能な現代社会において、色々なことがマニュアル化され、行動指針が示されるようになりました。また、私たちもそれを望むようになったのかもしれません。しかし、マニュアル化された社会からは、新しい発想や創造は生じないものです。AIが色々な場面で登場して久しいですが、個性を失わず、常に確固たる意志と志を高く持って可能性を追い求めてください。繰り返しになりますが、皆さんの可能性は無限です。ただし、そこには条件があります。皆さんが、周りに流されず、個性を持ってさまざまなことに挑戦すれば・・・ということです。是非、大きな可能性を抱き続けてください。
さて、話は変わりますが、この4月に新しく「こども家庭庁」が設置されます。こどもの安全で安心な生活環境の整備を目的とし、中には「成育部門」や「支援部門」などがおかれます。「成育部門」では保育所や認定こども園での教育や保育内容を策定する内容が盛り込まれています。「支援部門」では、ヤングケアラーやいじめなどの問題も盛り込まれています。組織として作られた後、大切なことはどう運用していくかということです。皆さんも学校行事などで経験済ではないでしょうか。より具体的に検討することで内容が精査され、問題点が浮き彫りになります。逆に言えば、何もしなければ問題点は浮かび上がらないということです。この4月には全員が成年となります。責任を持って行動することが求められる社会で生きることになります。是非、新しい情報を適切に発見し、自らの中で咀嚼し、正しい理解のもと、社会に貢献できるようになってください。まさに今私たちの実力が試されているのかもしれません。
この式が終わる時、皆さんは卒業の喜びと新しい生活への期待を抱くことと思います。しかし、その瞬間を楽しむ前に、今ここまで導いてくれた保護者の方々への感謝の気持ちも忘れないでください。そして、その気持ちを是非「ありがとう」という言葉にしてください。気持ちは持っているだけでは伝わらないものです。言葉にすることで、その重さを実感できるものです。皆さんが、学校という場で学び始めてから12年の歳月が経ったことになります。成年となる今、自らが独り立ちして、激動の社会を生き抜く覚悟を持つ必要があります。今、この時をもって「ありがとう」の言葉とともに、皆さん自身が地に足をつけて歩んでいくという決心を心に描いてください。その気持ちこそ、明日からの生活の糧になるはずです。そして、きっと皆さんの保護者や友人は、皆さんを暖かく見守り続けてくれるはずです。皆さん自身が、他の誰かを見守るのと同じことです。大いなる未来に期待します。
 結びになりますが、保護者の皆さまに改めて御礼申し上げます。3年間、本校に最後まで大切なお子様をお預け頂きましたこと、深く感謝申し上げます。誠にありがとうございました。特にこの3年間は新型コロナウイルス感染症との闘いの3年間と言っても過言ではありません。ようやく5月には5類へと移行され、新しい共存の道を歩もうとしています。臨時休業や学級閉鎖など、突然のことにもご対応頂き感謝いたします。また、各種行事への来校もままならない中、多大なるご協力を頂きました。あたらめまして感謝と御礼申し上げます。これら多くのことを乗り越え、卒業する皆さんは大きな期待と、高い志を持って高校生活を終えます。これからも、そんな姿を暖かく見守ってください。必ずや、大きく飛躍される未来に出会えるものと思います。よろしくお願いいたします。卒業生の皆さん、最後に「雪に耐えて梅花麗し」という言葉を贈り式辞といたします。


令和5年2月28日
大阪府立芦間高等学校
校長 伊藤 義孝


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大阪府立
芦間高等学校長
伊藤 義孝 







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