635  海外語学研修は予定どおりです  2011年02月28日(月)
 ニュージーランドのクライストチャーチで大きな地震があって、日本人の留学生がたくさんおられた学校のビルが倒壊しました。安否はまだ分かりませんが、一瞬で倒壊したようです。本校の海外語学研修は3年前にはこのクライストチャーチにあるヒルモートン校という学校で行っていました。2008年度と今年(昨年度はインフルエンザのため中止)はオーストラリアのアデレードで行います。地震の影響で今年の語学研修に変更はありませんかというお問い合わせもありますが、オーストラリアとニュージーランドは地殻構造が全く異なり、オーストラリアでの地震の心配はニュージーランドよりかなり小さいので、心配しないでいいと思います。私たちの感覚ではオーストラリアとニュージーランドはすぐ近くという印象ですが、両国の首都キャンベラとウエリントンの間は2000km以上離れていて、意外に遠いのです。しかもニュージーランドの地殻は二つのプレートが沈み込む境界線にあり、南島と北島では沈み込む方向が逆になっているので非常に地震が多くなります。日本も同じように二つのプレートが沈み込む境界にあるので地震が多いのです。ところがオーストラリアは安定した地殻上にあり、地震がないことはありませんが非常に少なく、震源も深いことが多いので、クライストチャーチのような直下型の地震で大惨事になることはまずないと思います。安心して研修を受けてくれればいいと思います。それにしても、ニュージーランドの安否の不明な方には助かってほしいものですし、なぜあのビルと教会があれほど大きく破壊されたのかの究明が必要だと思います。(写真は一昨年のものです。関西空港で)

634  入試が終わりました  2011年02月25日(金)
 前期の入試が終わり、今採点、採点の点検の真っ最中です。採点でミスがあっては大変なことになるので、慎重に二度目の点検をしています。むかしは、入試の点数や調査書の点数は、紙に記入して電卓やそろばんで集計して、それをまた検算するなど大変な作業で、集計作業と集計の点検作業、総合点の順番並べだけで一日以上かかっていました。今はパソコンがあるので、間違いなく入力すれば、順位をつけたりするのは一瞬で終わります。プリントアウトしたものを何度も点検して間違いがないことを確認すれば作業は1時間ほどで終わります。そういう面では作業量は少なくなりましたが、答案の採点だけは今でもむかしと変わらない作業です。記号問題などは○か×かはっきりしていますが、記述問題や論述問題は採点基準が変わらないようにきっちり基準をつくることから始めます。小論文もまず最初に採点の基準をつくってから、基準から外れないように慎重に採点をします。共生推進教室も面接の結果をもとにして、今選抜作業が続いています。
来週水曜日、3月2日の発表まで気の抜けない作業が続きます。


633  あすから入試  2011年02月22日(火)
明日から入試です。明日は学力検査。国語・数学・英語(英語リスニング)・理科・社会・小論文の順に行います。テストが終わるのは3時少し前、それから注意事項を伝達して終わりです。朝は8時30分集合、あまり早く来すぎると寒いので、8時15分ごろに来るのが一番いいように思います。携帯電話は持ち込み禁止ですから、もってこないようにしてください。また、忘れ物をしないでください。志願者全員が登校すると正門は完全に施錠しますので、出入りができません。家の人に忘れ物をもって来てもらったり、取りに帰ることもできないので気をつけてください。
明後日は一般面接と共生推進教室の入試です。面接も8時30分集合、一番早い面接の班は9時からですが、最も遅い面接の班はかなり待ってもらうことになります。待機室の体育館には暖房を入れてありますが、防寒着を忘れないようにしてください。共生推進教室の面接は受検番号によって、集合時間が異なります。受検票に書いた時間に必ず集合してください。共生推進教室の入試は保護者同伴です。
今からあせっても仕方がありません。今日は体調を崩さないように早く寝て、遅刻をしないように登校してください。人間の頭は朝起きて2時間ぐらいしないとしっかり働かないのだそうです。テストは1時間目が9時10分開始ですから、時間を合わせてください。また、頭は糖分がないと働きません。朝ごはんも忘れずに食べてきてください。笑い飯の漫才に朝オカンに「朝ごはん食べて行き」と言われて「だれが食べるか!」と反抗するというネタがありますが、反抗しないで必ず食べてきてください。
なお、合格発表はちょうど1週間後の3月2日、午後2時から体育館横の壁面に掲示します。必ず見に来て、合格した人は必要な書類をもらって帰ってください。合格者登校は3月5日(土)午前9時(だいたい1時ごろには終わります)に、この日は必ず保護者同伴です。あと、3月16日(水)、17日(木)、4月4日(月)にも登校してもらいます。この登校は生徒だけで、8時30分集合です。
なお、後期入試の参考にしたいからという理由で、前期入試の点数を教えてくださいという問い合わせが毎年ありますが、入試の点数は4月1日から14日までの間の決まった時間しかお答えできません。また、電話でも答えられないことになっていますので注意してください。
日ごろの力を出せるように、深呼吸してください。


632  花でいっぱいになりました  2011年02月21日(月)
 先週土曜日、PTAの環境保健委員会と3年生学年委員会が合同で卒業式に向けて、たくさんの花を植えていただきました。残念ながら私は私用で、土曜日は出勤できなかったのですが、今日朝来ると、玄関前の据え置き型の大きなプランターにはパンジーが、正門から玄関にかけては小型のプランター40個分に赤、白、ピンク、紫などのサクラソウが並んでいました。暖かくてよいお天気で、一層花の色が映えています。卒業式の日には、小型のプランターを移動して体育館の卒業生用の花道に利用されます。文字どおりの「花道」です。
 3年生はもうすぐ卒業です。もう学年末考査も終わり、次は3月4日に登校して、予餞会が行われる予定です。卒業式は3月8日、今日のような暖かい明るい日であってほしいと願っています。1、2年生はもうすぐ授業が終わります。明日が最後の授業で、そのあと入試に向けた教室の大掃除をしてくれます。入試があるので、2月25日の金曜日から学年末考査です。今日、最後の授業見学をしましたが、テスト前の英語の授業でしっかり訳を聞いて、書き取っていました。
 明日と明後日は前期入試、昨年より受検者が増えて、採点でも面接でも昨年より時間がかかりそうですが、ミスのないように注意してやりたいと思います。入試の間(24日、25日)はこの「校長だより」は休みにします。登校禁止ですので、しっかり家庭で今年度最後のテストのための学習をしてほしいと思います。


631  遠くを見ると・・・  2011年02月18日(金)
 私は毎日、近鉄大阪線の久宝寺口駅から電車に乗ります。久宝寺口は高架上にある駅なので、とても見晴らしがいい駅です。1月から2月にかけてほとんど雨が降らずに、ずっと異常乾燥注意報が出ていたのですが、先週に雪が降り、そして昨日の晩の雨で少し空気が柔らかくなりました。今朝は雨の影響で、空気が澄んでいてかなり遠くまで見ることができました。いつも電車の進行方向よりやや北にボーっと大きな高層ビルが3つ見えるので、どこのビルが見えているのだろうと気になっていたのですが、今日の澄んだ空気のもとでようやくわかりました。久宝寺口から見えていたのは、OBPのツイン21タワーとクリスタルタワーでした。クリスタルタワーが朝日で光っているのでよくわかりました。もう少しよく目を凝らせば、大阪城が見えるかもしれません。もっと遠くにも高層ビルが見えるのですが、どこかよくわかりません。今日は遠くのビルのまだその向こうに能勢の山々や六甲連山が見渡せて、非常に気持ちの良い朝でした。
富士山がどこから見えるかということを計算した人があって、富士山可視マップという地図もあります。もちろん上空へ上がればかなり遠くからでも見えますが、人間の足で歩いていける所で、最も遠いのは和歌山県の那智勝浦の山の上だそうです。私は群馬・福島県境の尾瀬の燧岳の頂上から見た富士山が一番遠いところです。遠くをみて何が見えるだろう、あれは何だろうと思いを馳せるのは楽しいことです。人生も遠くを見てみると、きっと今のしんどいことを忘れるのではないですか。


630  願書受付終了  2011年02月17日(木)
入試の志願書受け付けが終了しました。確定数は明日の新聞で発表されます。芦間高校の昨日の数は371(1.55倍)ですから、昨日の時点で昨年より少し多い志願者数です。他校の数字を見ても、今年から普通科総合選択制が後期入試になったため、前期入試の総合学科の学校の倍率が上がっています。総合学科以外でも特に今年から始まった文理学科の学校で3倍を超える倍率の学校もあります。大阪の高校入試で3倍というのは、かなり高い数字だといえます。「文理学科」という学科名でどんな内容の学校なのかがわかりやすかったというのも志願者が多くなった理由だと思います。「総合学科」というのはもうできて15年になりますが、いまだに「総合学科って何?」という人が多いので、学校の中身の説明に苦心しています。
しかし、倍率が高くても低くても実はあまり変わらないのです。学力検査であがったりせずに、いつもの力が発揮できるかどうかが合否の分かれ目で、倍率が上がったから急に合格のボーダーラインが上がるということはありません。高い倍率の学校に出願した人も、あまり倍率が高くなくてホッとしている人も、普段の力が出せるように最後の追い込みをかけてください。学力検査まであと1週間です。


629  今日から入試出願  2011年02月16日(水)
 今日と明日は、前期入試の出願日です。暖かい日になってよかったです。午後から続々と志願者が来ています。今日の確定人数は明日の新聞発表までしばらくお待ちください。今年は入試制度が変わって、志願者の増加が予想されたので、窓口を増やして対応しています。昨年まで窓口は2か所だったのですが、今年から4か所に増やしました。4か所で同時に受験票を作成するので、間違いがあると大変なことです。そこで整理券方式を採用しました。銀行や郵便局の来た順に整理券番号を取っていく方式です。昨年までは、受検票ができると名前を呼んでいたのですが、こちらが知らない生徒ばかりなので、名前の呼びまちがいや、本名と通名の区別など、呼名の時にかなり気を使いました。今年は整理券の番号で「○○番の方」と呼ぶことができるので、少し安心していることができます。しかし、方法を変えるとまちがいも生まれやすいので、その点を注意して受け付けをしています。また、今年から男女別ではなく、男女混合で順に受け付けているのでその点も少し方法が違っているので、気をつけています。
 いよいよ入試が始まります。中学生も緊張しているでしょうが、こちらも緊張する日々が続きます。しかも、入試だけでなく今年の総括や来年度の取り組みや、卒業式と入学式の式辞や人事のことなどたくさんすることがあって、年度末まで忙しい日が続きます。


628  もうすぐ卒業式、あすから入試出願  2011年02月15日(火)
昨日最後の卒業式準備委員会が終わって、卒業式の形ができました。今式辞の文章を考えているところですが、誰か過去の偉人の名言とかを引用することなく、私自身のことばで分かりやすい式辞にしたいと思っています。キーワードは「考える」だと思っています。卒業式予行の準備も整ったのですが、予行の日には卒業の歌の練習もするそうです。いつも卒業の歌はかなり凝るのですが、今年はどうでしょうか?本校は個人表彰は3年生全員の前で、予行が終わってから行うことにしています。全国総合学科校長会からの表彰1名、大阪府教育委員会からの表彰1名、そして皆勤賞です。
と書いていますが、卒業式の前に入試があります。明日と明後日は前期入試の出願です。今日の放課後から出願受け付けの準備です。昨年よりも志願者が増えそうで、受け付けも採点も昨年より時間がかかりますが、間違いのないようにしなくてはいけません。今年卒業する3年生も、3年前の今頃、願書をもって本校の門をくぐりました。そして、合格発表の日に飛び上がって喜んで、もう3年が過ぎました。月日の経つのは早いものだと感じます。


627  土曜日は吹奏楽部の定演がありました  2011年02月14日(月)
 土曜日はルミエールホールで行われた、吹奏楽部の定期演奏会「Daisy Concert」へ行ってきました。昨年まで全員が女子の吹奏楽部でしたが、1年生の男子部員が入部しました。T部は現役生徒のみの演奏でルパン三世のテーマやポケモンのテーマなど、アニメのテーマを中心とした楽しい演奏でした。少人数の割には迫力のある演奏でした。U部は卒業生を交えて30名を越える人数での演奏でした。最後に演奏されたボロディンの「ダッタン人の踊り」はなかなか迫力のある迫真の演奏でした。2月中旬の定演で、いつもの年より早かったせいなのか、昨年に比べてお客さんが少し少なかったのが気になりました。
 パンフレットにも書かせてもらったのですが、芦間高校では一人一人の生徒が互いにつながり、コミュニケーションをとり合いながら生活することを大切にしています。その主旨からすると吹奏楽というのは、一人ひとりの個性とその融和が一つの音楽をつくりだすという意味で、最も芦間らしい部活動の一つだろうと思います。定期演奏会だけでなく、体育祭、文化祭、オープンスクールなど学校行事の様々な場面で吹奏楽部は活躍してくれています。平成23年は秋に芦間高校10周年行事も予定されています。これからも、楽しい演奏を聞かせてください。


626  2年生の論文発表会  2011年02月10日(木)
 今日は2年生の論文発表会がありました。2年生は毎年、2学期から総合的な学習の時間を利用して3000字の論文を作成します。テーマはそれぞれ自分で考え、本を読んだ入りインターネットを使って調べたりして論文を作成します。完成した論文は、論文試問をし、クラス発表を経て、各クラス2名を選抜して全体で発表します。今日は12名の人が発表してくれたのですが、私は残念ながら出張で、見ることができたのは最後の3人だけでした。しかしその3人の発表を見ただけでも、内容がとてもバラエティに富んでおり、とてもよく調べていることがこちらにも伝わってきました。全部のテーマをあげてみましょう。@あなたの目には、Aソン チャバ ホジャ〜手をつなごう〜、Bキモチ、CMusic therapy〜人の心と音楽のrelation〜、D冷えとりライフ、E大群クラゲ、F宇宙(そら)からの贈り物、GDo you like English?、Hワハ ワハ ワハハ ワハハハ〜俺らが病気治したる!〜、I生きること 死ぬこと〜人生について〜、JADHD〜注意欠陥多動性障害〜、Kドラえもんを現実的に考えよう。の12本です。題名を見ただけでもバラエティに富んでいて、どの発表もおもしろそうです。生徒自身が生徒の視点で発表するということがとても大切なことで、聞いている生徒も誰も私語をしたり寝たりしている生徒もありませんでした。
 この論文作成と発表というプログラムは、芦間の生徒にとって大変重要なものだと思います。この経験はこれから先、大学へ行っても社会へ出ても必ず生きてくる経験です。私が聞いた3つの発表についても、こちらが教えられることもたくさんありました。本校1階の情報センターに全員の論文を置いてありますので、興味のある方はぜひともご覧ください。 


625  土曜日は吹奏楽部定演&門真のことを少し  2011年02月09日(水)
 今週の土曜日12日(三連休の真中の日)、門真のルミエールホール(京阪古川橋駅から南へ5~6分)小ホールで吹奏楽部の定期演奏会が行われます。午後1時30分開場、演奏会は午後2時からです。入場は無料ですので、たくさんの方に聞きに来ていただきたいと思います。定演の様子は月曜日にアップしますが、今日はコンサートが行われる門真のことを少し。
 門真市がどんなところかはあまり知られていません。有名な観光地もないし、国宝や重要文化財もありません。パナソニックの本社があることで知っている人はあると思いますが。そんな門真市ですが、歩いてみるとおもしろいところはいくつもあります。まず、古川橋と大和田の間の北側にある「願得寺」というお寺が登録文化財に指定されています。また、門真市駅の南側の門真小学校の隣に門真市立歴史資料館がありますが、ここの展示の中心は政治家幣原喜重郎(しではらきじゅうろう)についてです。幣原喜重郎は戦後、東久邇稔彦内閣のあとを受けて昭和20年10月から内閣を組織した政治家ですが、彼が門真の出身だからです。幣原喜重郎の碑は生まれ故郷の門真市一番にあります。
 門真はもともと低湿なところで、むかしは水路が縦横に走っていました。その低湿な田んぼでは蓮根が栽培され、門真れんこんは大阪の特産物になっています。他の地域の蓮根よりもちもちとした食感のあるおいしい蓮根です。そういう低湿なところだったので、今でも門真なみはや高校の近くにはサンマイダとよばれる田舟や、高低差のある水路を移動するのに必要な小さな閘門である「バッタリ」という施設も残っています。また、洪水の被害を少なくするために、土台に石垣を積んだ「段倉」という建物も残っています。段倉は門真西高校の東側の一番の集落の中にとても立派なものがあり、その周囲は蓮田になっています。一番集落の東側の古川を渡る橋のデザインは蓮根をイメージして、いくつか穴があいているのも歩いてみるとヘェーと思います。もうひとつ、地下鉄の門真南駅のそばの「なみはやドーム」は行った人も多いと思いますが、門真南駅から北東へ歩いて10分ほどの三嶋神社に「薫蓋樟(くんがいのくす)」(写真)と呼ばれる天然記念物(大阪府下には樹木の天然記念物は三つしかありません)の巨大な楠があります。神社の境内全体を覆っているような巨大な楠で樹齢は1000年、幹の周りは13m近くもありカメラにも収まりきらないほどの巨大な樹木です。そばまで行ってみると何かパワーをもらえる気がします。今はやりのパワースポットなのかもしれません。古川橋から門真南まで約7kmちょっとしんどいですが、意外に面白い散歩コースです。一度歩いてみてください。


624  根室西高校生徒の特別授業  2011年02月08日(火)
 今日の2限目、北海道根室西高校から2年生の生徒が来てくれて、2年2組で出前授業をしてくれました。テーマは北方領土についてですが、根室西高校のことや根室市のことなども交えて約30分、質疑も含めて45分間の授業でした。根室の特産品であるカニやサンマ、根室のお祭りなども紹介してくれました。
領土問題を授業で扱うことは難しいところもあるのですが、生徒が授業をするということなので、本校で授業をしてもらうことにしました。授業をするのも、聞くのも同じ2年生で、聞く方も話す方もとてもまじめに取り組んでくれたことが非常によかったと思います。彼は根室西高校の北方領土研究会という部活動に入っているのですが、彼の北方領土問題を考える原点になっているのは、おばあさんがもともと国後島に住んでおられ、故郷の国後島に帰りたいという思いが強いことであったそうです。彼は中学校の時と高校生になってからと2回のビザなし渡航で国後、択捉島の土を踏んでいるのだそうですが、最近はインフラ整備が進み道路の舗装や工場の近代化が進んでいるそうです。彼自身の中ではロシアを敵視せず、北方領土のことをたくさんの人に知ってもらいたいという彼の気持ちがよく伝わる授業でした。
 歴史的な部分にも、近藤重蔵、松浦武四郎、高田屋嘉兵衛など江戸時代の探検家や商人の活動やラックスマンの根室来航などにもふれ、明治以後のロシアとの条約などについてもかなり詳しく言及してくれました。根室近郊の浜中のお菓子「うしサブレ」の景品付きのクイズがあったり、本校の生徒も楽しく授業を聞くことができたようです。
 根室西高校では、選択授業でロシア語の授業があり、ロシア人の先生が授業をされ、学校の表示板にもロシア語を併記してあるのだそうです。世界中で国境をめぐる紛争は続いています。多くの場合、紛争相手国を敵対的にとらえることで武力衝突が起きることもしばしばです。しかし、今日の彼の授業は相手のことを知ろうという根室西高校での授業が生きていて、少しでも北方領土について知ってほしいという想いのこもった、とても冷静な授業であったことが好感を持てました。ありがとうございました。


623  2年保護者集会  2011年02月07日(月)
 先週土曜日は、2年生の保護者集会が行われました。担任からクラスの様子の報告、学年主任から修学旅行の報告があり、進路指導部から来年の進路についての話がありました。2年生にとっては、大学入試はまだ先のように思いますが、推薦での入試を考えると、あと半年ほどしか時間がありません。就職を考えている人はもっと時間がありません。
大学もできるだけ優秀な生徒を早く確保したいので、AO、指定校推薦など様々な方法で入試を行っています。よく高校の説明会で保護者の方から、「芦間高校では指定校推薦はどのくらいの大学から来ますか」という質問を受けます。保護者の方にとっては入試なしで合格できる指定校推薦が非常に楽な入試に映るので、そのような質問があるのだろうと思います。最近大学でも、高校でも指定校推薦が少しずつ見直されてきています。というのは、指定校で合格した生徒が必ずしも大学での成績がよくないことが多く、また入試を受けないで入学しているので基礎学力が足りない場合が多いのだそうです。指定校で合格すると大学は必ずその生徒の成績を追跡調査しています。また、高校側もできるだけ最後まで授業に集中し、粘ってセンターを受けて大学に進むことを勧める場合が増えています。少なくとも、大学で十分やっていける基礎学力は、高校で身につける必要があると思います。
専門学校などでは、受験者の減少を食い止めるために、5〜6月のオープンキャンパスに来た生徒にその場で合格内定を出すところまであるようです。早く進路を決めたいという気持ちはよくわかるのですが、楽をして進路を決めると結局あとで苦労をすることになります。自分の進路をしっかり考えて、楽をせずに、しっかり基礎学力をつけて大学に進むことを考えてください。また、授業料についても私立大学は高いけど、専門学校は安いと思っている人が結構たくさんおられます。授業料や奨学金などについても、十分調べる必要があります。2年生にはもうそれほど時間がありません。


622  達人に聞く&ジョブクエスト発表会  2011年02月04日(金)
 1年生は、産業社会と人間やホームルームを使ってキャリア学習をしています。先週の木曜日は「達人に聞く」と題して、漫画家、俳優、エステティシャン、幼稚園園長の先生、看護師、出版社編集長らの10名の方々に来ていただいて、それぞれの職業のおもしろさ、むずかしさについてお話をしてもらいました。私も高等学校の先生という立場で1時間話をしましたが、生徒は9人来てくれました。いろいろな方からお話を聞いて、自分の将来についてのイメージを作り上げてほしいと思います。
 昨日はジョブクエストの発表会を行いました。ジョブクエストは昨年末に、自分でお話を聞きたい人を決め、自分でその方にアポイントを取ってお話を聞いてくるという行事です。生徒が自分でアポを取るので、相手の方にはご迷惑になる場合もあるのですが、ご容赦ください。そのインタビューをまとめた発表をクラス別に行って、昨日は各クラス2名の代表者による発表会でした。カウンセラー、ペットショップ、ブライダルプランナー、中学校の先生などの方からインタビューをしてきた発表でした。この行事の大切なポイントは2つあります。1つは自分でインタビューするということです。もちろんインタビューの前に何を聞くかをまとめると思いますが、実際にお話をうかがうとマニュアルどおりにはいきません。その都度、相手の方の答えを聞いてそれに対してまた質問を組み立てるという作業を頭の中で繰り返します。その中で、自分以外の人間と接する方法が身につきます。相手のことを考えて話すということのむずかしさを経験します。もう1点は自分の将来像のイメージトレーニングができるということです。「なりたい自分像」をこのインタビューでイメージできればとても重要な経験になると思います。
 昨日発表してくれた12人は、どの人もうまくインタビュー内容をまとめていました。自分で紙に書いた原稿を読んでいる人もありましたが、紙を見ずに自分のことばで話している人もありました。自分のことばで自分の考えを話すことも、将来大切な力となります。
昨日の発表者の人たちは、@相手のことを考えて話す A自分の将来をイメージする B自分のことばで自分の考えを発表する という3つの大きな経験をしたのです。



621  3年生はもうすぐ卒業  2011年02月03日(木)
 3年生(7期生)の学年末考査が火曜日に終わって登校してくるのは卒業式も含めてあと数回になりました。朝、門に立っていても、3年生がいないのは何かさみしいような感じです。それだけ彼らが3年間この学校にいる間に存在感が大きくなっていたのでしょう。7期生の高校での生活は終わりに近づいています。3年間というのは長いようですが、振り返ってみると短い期間だったのではないかと思います。しかしまだ大学受験が残っている人がたくさんいるので、すべてから解放されるのはもう少し先の人もいます。
 私もこの7期生と一緒に芦間高校へ赴任してきたのですが、彼らを見ているとこの3年間で大きく成長した人がたくさんいるように感じます。成長というのは、ただ大人に近づいてまるくなるというのではなくて、自分のことだけに関わるのではなく、社会の中にあって自分の位置が見えるということだと思います。自分の我を出さなければいけないところと、相手や周りのことを考えて抑えるところの切り分けができてくるということだと思います。もちろんまだ成長しきれずに、自分のことだけしか考えられない人もいます。そんな人たちも大学へ進んだり、社会へ出て成長していってくれるのだろうと思います。成長することと大人になることは違います。年齢が増えていっても「子どもの時の心」はもっていてください。子どもの心をもっているというのは楽しいことです。いくつになってもしょーもないことを楽しんでいる人は心が老けません。「いつまでたっても、子どもみたいな、変な大人」といわれることを私は目標にしています。これ以上書くと、卒業式の式辞のようになるのでここでストップ。
3年生にはまだこれから卒業判定会議があり、追認指導があり、追認判定があります。これがすべて終わって、卒業する人が決まります。3月8日の卒業式まで、まだすることがあります。入試がある人はまだ気が抜けません。写真は先月の卒業生を送る会の恒例の花道のようすです。


620  交通安全講習を行いました  2011年02月02日(水)
今日は放課後に、守口警察の交通課から講師の方に来ていただいて、交通安全講習を行いました。まず自転車事故のビデオ、モト冬樹や藤田弓子らのわりと有名な俳優さんが登場するので、生徒もしっかり見ていました。内容は中学生がブレーキの整備不良の自転車でおばあさんにぶつかって死亡させるというものです。自転車で相手にけがをさせたり、死亡事故を起こすケースはよくあるようです。「自転車ではたいした事故は起こらない」と高をくくっていたら大変なことになります。本校でも昨年、生徒の自転車が近隣の方の自転車にぶつかって、相手にけがをさせるという事故が起きました。高校生の自転車運転がが危ないという苦情もあります。ビデオのあとは、体育館内ですが自転車の安全運転指導をしました。携帯電話をかけながら、あるいは二人乗りでコーンを並べたコースを走ってもらいましたが、やはり運転に集中できない状況ではジグザグに進むのが難しいようです。
朝正門に立っていると、生徒がたくさん自転車で登校しますが、歩行者、自動車と接触しそうになることはよくあります。相手にけがをさせないように、自分がけがをしないように十分注意する必要があります。二人乗りや携帯を見ながらの運転でなくても、朝は通勤に急ぐ人が錯綜するのでかなり危険な状態があちこちで生まれています。
自転車は車両扱いです。無灯火、二人乗り、整備不良、ながら運転などはいずれも道路交通法違反の対象になります。大日の地下道のように「自転車は降りて押して歩いてください」というところを乗ったまま通るのも道交法違反です。






大阪府立
芦間高等学校
歴代校長だより