672 生徒会役員選挙・チューター認証式 2011年04月28日(木)
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放課後は、3年生のチューターの認証式をしました。チューターという個別指導方式の功罪については昨年の会議でも議論し、少しずつ方法を変えていこうと考えていますが、今年の3年生はこれまでどおり20人に対して個別指導のチューターの先生を配置しました。チューターの先生にすべてお任せではなく、自分で意欲をもって学習し、さらにわからないところをチューターの先生に聞くという前向きな形で先生を使ってほしいと思います。自分の進路実現のためには、目標とする大学合格のためには誰かに頼るのではなく、自分の力で学習することが必要です。
明日から連休が始まります。今年は3連休が2回続きます。連休明けには中間テストが待っていますし、体育祭の結団式や文化祭の準備が始まります。生徒も先生も連休明けには忙しくなります。
671 もうすぐゴールデンウィークです 2011年04月26日(火)
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ゴールデンウィークで休みが連続し、休みが明けると「学校に行きたくない」という生徒が現れるのが五月病ですが、ゴールデンウィークが連続した休みにならないように、できるだけ部活動に入部してほしいと思っています。休みが少なくほとんど毎日のように、クラブで学校へ行っているというのが楽しい高校生の生活だろうと思います。
ところで、今日の英語の授業では先生が授業の初めに、ノートのチェックと単語のプリントの予習チェックをされていました。忘れている生徒もいましたが、ほとんどの生徒がちゃんと単語調べをしており、英文の内容にもしっかりついてきているようです。昨年の芦間高校の生徒アンケート結果(ホームページの「学校だより」→「公開情報」→「平成22年度授業アンケート」)を見てみると、「B自学自習、予習・復習はしたか。授業時間外でも努力したか。」という設問に対して54%の生徒が「あてはまる」「だいたいあてはまる」と答えています。自学自習している生徒は約半数ということです。この数字をもっと上げる必要があると感じています。大学へ進学するのも、就職をするのも結局先生に教えてもらうのではなく「自分で」どれだけできるかということにかかっています。少なくとも3年生ならほとんどすべての人が、家庭学習や自学自習をしていると答えてほしいものです。クラブ活動を一生懸命にやって、クラブが休みで家にいてゆっくりできる日には「自分に合った自学自習の方法を考える」というのも、ゴールデンウィークのテーマとしていいかもしれません。
670 雨でしたが宿泊研修無事終了 2011年04月25日(月)
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この宿泊研修を通じて、友だちができた人も多かったと思います。友だちができるというところまではいかなくても、クラスの中で話す相手はできたと思います。クラス内のそれぞれの人のことも、クラスミーティングでよくわかったと思います。これから3年間、この研修を生かして楽しい高校生活を送ってほしいと思います。
669 1年生の宿泊研修に来ています 2011年04月22日(金)
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校歌の練習もしました。1年生はまだ入学してそれほど日がたっていませんし、校歌も何度も聴いたことがないのですが、1〜2回練習しただけでかなり上手く歌えるようになりました。クラス別に立って歌いましたが、どのクラスもよく声が出ています。私の印象では2組と6組の声が一番よく出ていました。少し寒いのですが、風邪など引かないように、少し着こんで楽しく研修を続けてほしいと思います。なお、現地のパソコンからアップしているので、写真圧縮ができません。写真は明日帰ってからアップします。最初のミーティングの様子だけ、「今日の1枚」にアップしてあります。
668 今日は行事が盛りだくさん 2011年04月21日(木)
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1年生は放課後、明日からの宿泊研修の結団式をしています。私も明日から参加するので、結団式に出席しましたが、みんな前を見てしっかり話を聞いてくれています。10期生(1年生)の合言葉はMission, Passion,High-tensionです。二日間ハイテンションでけがや病気のないように、楽しい研修にしてほしいものです。天気が少し心配です。
3年生は放課後、日本学生支援機構の大学予約奨学金の説明会です。200人近い生徒が視聴覚室に集まって話を聞いています。奨学金の申込者は近年大幅に増加しています。本校でも学年の8割近くの人が今日の説明会に出席しました。奨学金は基本的には自己入力で内容を学生支援機構に送信するのですが、実際には学校で細かくチェックしないと書類の不備や間違いなどが大変多く、担当者はいつも困ってしまいます。よく話を聞いて、間違いのないようにしてほしいものです。
667 クラブに入りましょう 2011年04月20日(水)
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新入生はぜひともクラブ活動に入部してほしいと思います。学年やクラスは横のつながりですが、クラブでは学年をこえた先輩と後輩のつながりができ、クラス以外の新しい友だちもできます。また、「同じ目的で一緒にがんばろう」というつながりもできるので、卒業してからもずっと続く友だちができることも多いようです。私も、60歳近くになっても続いているのは高校の部活動の友だちです。
ところで、芦間高校のいいところは文科系の部活動が続いていることです。運動系の部活動が盛んな学校は多いのですが、文科系の部活動の規模が小さくなってきています。私は運動系部活には「勝敗」というわかりやすい目的があるのに対して、文科系には勝敗や優劣がわかりにくい活動が多いので続かないのだろうと考えています。勝敗という結果がわかることが今の生徒にとっては非常に重要なことであるようです。文科系の部活動が育つ学校というのは、学校として優れていると私は考えています。芦間には吹奏楽、軽音楽、美術、ダンス、パソコン、書道、演劇、茶道、漫画アニメ、ESS、放送の11の部と園芸、文芸、ボードゲームの3つの同好会がありそれぞれ活動しています。文科系クラブにも入りましょう。
666 授業見学を始めました 2011年04月19日(火)
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先生方の相互授業見学を今週から始めました。先生方がお互いに授業を見学することはとても役に立つことだと思います。「この発問はおもしろい」「この組み立て方はよくわかる」など、たくさん参考になることが見つかると思います。授業見学の予約や、授業の感想は校内LANにアップしています。
私も今年新たに赴任して来られた先生と、新任の先生の授業を見学しようと思います。今年は11人の先生が来られたので、1日3時間ぐらい授業見学をすることになります。1年生の授業を中心に見学させていただくことで、1年生の様子もわかります。毎年全員の先生の授業を1時間以上は見学させてもらっていますが、それぞれ先生方の個性があって、同じ単元の授業でも組み立て方が全然違っている場合があって、私自身の役にも立ちます。私は社会科の教員ですが、社会科以外の先生の授業を見ることで、自分の知らないことがたくさん見つかってとても楽しいものです。授業見学をすると私も授業がしたくなります。あと2年で校長職は定年になりますが、もう一度授業がしたいと思います。今は本を読んでいて、このことはぜひとも生徒に伝えたいと思うことがあっても、なかなかその機会がありません。
665 一年の計は年度初めにあり 2011年04月15日(金)
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整理が下手で、すぐ机の上に書類が山積みになってしまうので、今年こそは1年間机周りをきちんと整理して使おうと思っています。一年の計は年度初めにありです。
664 学校は順調に動き出しました 2011年04月14日(木)
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きょうは午後から1年生の健康診断がありました。来週の金・土が1年生の宿泊研修なので、宿泊行事前の検診も兼ねて2,3年生より一足早く実施しました。
来週の宿泊研修に向けて1年生の担任の先生方や生徒たちが準備をしています。本校は学区が大阪府全域なのでたくさんの中学校から生徒が入学してきます。今年も80校をこえる中学校からの入学者がありました。1人だけ入学した中学校がたくさんあって、なかなか友だちができずに不安に思っている生徒もいるようです。宿泊研修では芦間高校を知ること、友だちをつくることをテーマにして、ミーティングやキャンプファイヤー、飯ごう炊さんなどのプログラムを考えています。みんなで一晩泊って、いろいろな話をして友だちができてくれればいいと思います。芦間の楽しい行事である体育祭や文化祭の紹介、校歌の練習なども行います。私はこの学校へ来た3年前に初めて宿泊研修に参加して、2期生の文化祭の舞台のDVDをみて「すごい!」と思わず叫びました。昨年の文化祭の3年生の舞台もとてもよくできていました。その映像を見てたぶん新入生は驚くだろうと、ちょっと期待しています。
663 桜の通り抜け 2011年04月13日(水)
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造幣局は明治の初めにできましたが、当時は洋式の画期的な貨幣鋳造工場で、しかも貨幣鋳造に必要な機械や化学薬品がなく、硫酸、ソーダ、ガス、インク、鋳造機械などをすべて自前で生産することから始めたので、当時の日本の化学の最先端を行く工場でした。この化学の最先端の工場が日本の化学工業の基礎をつくることになったのです。
造幣局は普段でも見学が可能で、明治の初めにできた時の建築も一部残っており重要文化財になっているものもあります。造幣博物館も一見の値打ちがあります。古代からの貨幣や江戸時代の大判、小判などの金貨の展示などもありますが、土日が休みなので仕事があるとなかなか見学の機会がありません。また1号線をはさんで向かいにある、造幣局の応接所であった「泉布観」(写真)も大阪では最古の木造洋式建築で一見の価値があります。残念ながら今年は一般公開がないようです。外からも見ることができるので一度前を通ってみてください。通り抜けや泉布観以外にも造幣局近辺には大塩平八郎の役宅跡や江戸時代の武家屋敷の長屋門、造幣局の旧玄関で、ギリシャ建築を思わせる建物、武田五一が設計し昭和5年に完成した桜宮橋と並んで安藤忠雄の設計により平成18年に完成した新桜宮橋が並んでいる風景など、見学するところはいくつもあります。
662 役に立たないこと 2011年04月12日(火)
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今日から授業が始まりました。
今している勉強は何の役に立つのだろうと思っている人がいると思います。何の役に立つのかは、今はわかりません。しかし、これから長い人生を生きていく中で、今している勉強が何かの役に立つことはきっとあると思います。数学の苦手な人は、「数学なんておつりの計算ができたら十分だ。こんな難しいことは何の役にも立たない」といいます。本当にそういいきれますか?今している数学の勉強が、自分の将来の仕事の上で大いに役立つかもしれません。将来の自分が見えない以上、「役に立たない」とは言い切れないのです。無駄なものは排除して、効率よく勉強しようと考えるのは、一見合理的に見えます。しかし、何が無駄か、今、あなたはわかりますか?「さしあたって大学入試に必要な国語と英語以外の勉強はやめよう。」と考える人もあると思います。これも合理的に見えます。しかし、国語や英語の文章の内容は社会や理科や数学や環境や情報や芸術や色々な私たちを取り巻く問題と連動しているのです。歴史の知識がなければ、国語の古典の文章の意味がわからないかもしれません。「高校の勉強は何の役に立っているのか」を尋ねる人は「勉強は役に立たない」と考えたいのです。嫌いな勉強をしたくない、言い訳にしたいだけなのです。
しかし一方で、真剣に勉強が役に立つかどうかを考えて悩んでいる人もいます。私が考えるには「役に立つ」かどうかを基準にしてすべてを判断するのはまちがっていると思います。役に立たないかもしれないことをたくさんする中から、何か大事なことが見つかるのです。高校で学んでいる以上、役に立つかどうかを考えずに、色々なことに興味を持って勉強すべきだと思います。大事なことはその中に隠れています。その隠れているものを見つける手助けをするのが総合学科なのだろうと思います。
661 離任式・対面式・新歓 2011年04月11日(月)
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今日は朝から、転任された先生の離任式があり、3名の先生にお越しいただきました。どの先生も芦間に愛着をお持ちで、もっと長く芦間にとどまっていただきたかったという思いです。転任された学校でもこれまでと変わらず、いろいろなことにトライしていただきたいと思います。ありがとうございました。
離任式のあとは、対面式で2,3、年生と新入生の代表がそれぞれあいさつしたのち、生徒会主催のゲーム大会をしました。新入生ははやくこの学校になじんでほしいと思います。対面式のあと最後に共生推進教室(BREEZE)の生徒を紹介しました。そして、共生推進教室について私と、人権教育推進委員長からそれぞれ話をしました。昨年から始まった共生推進教室は、最初はうまくいくのかかなり心配しましたが、芦間の生徒誰もが普通に受け入れてくれて、大きな問題もなく1年が終わりました。今年の生徒3人もこの学校にふつうに溶けこんでいってほしいと思います。障がいのある人もない人も、ふつうに学校にいて、おしゃべりしたり、勉強したり、笑ったり、悩んだりしていることがあたりまえだという状態を今年もつくりだしたいと思います。
午後は、新入生歓迎会。舞台でのクラブの紹介をしてくれました。今年はずっとテレビで流れているACJapanのコマーシャルネタが多かった年でした。新入生はたくさん部活動に入ってください。部活に入ると直接先輩の2,3年生と触れ合う機会が多くなって、学校が楽しくなります。
660 始業式・入学式 2011年04月08日(金)
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今入学許可をしました新入生の皆さん、入学おめでとうございます。保護者の皆様、お子様のご入学おめでとうございます。入試という一つのハードルを越えたことで、保護者の方々もほっと安心しておられることだろうと思います。また本日、新入生のためにお忙しいところお越しいただいたご来賓の皆様方にも感謝申し上げます。ありがとうございます。
今年の春は東日本大震災という前代未聞の大災害によって、私たちすべてが心を痛めることになりました。まだ被害の傷跡は癒えず、たくさんの方が避難所生活を送っておられます。芦間高校の君たちの先輩に当たる、二、三年生は「私たちにも何かできることはないか」と考え、三月の末に三日間、京阪守口市駅前と地下鉄大日駅前に立って募金活動をしてくれました。三日間で七十万円をこえる募金が集まり、日本赤十字社に送りました。また、明日行われる花見の会においても、募金活動をしようと考えています。「私たちに何かできるか」ということをすぐに考えて、すぐに行動に移すというのが芦間の生徒のすばらしいところです。その根底には「考える」という私たちにとって最も大事なことを実践してくれる力があるのです。
そこで、私は今日あなたたちに四つのことをお話ししようと思います。それぞれ短くまとめて話しますので、聞いてください。
まず一つめは今も言いましたように、「考える」ということを実践してほしいということです。考えるということは一見簡単なように見えて、それほど易しいことではありません。では「考える」とはなんでしょう。考えることの一つに「自分の行動を考える」ということがあります。たとえば人と話をするとき、一方的に自分の主張だけを続けても会話にはなりません。自分の主張と相手の話の両方を考えながら話すことで会話が成り立ちます。そこでは「相手は何を話したいか」を考えることが重要です。そこではじめて相手と自分の考えが同じなのか、違うのかがはっきりします。そして相手の気持ちを考えながら、ことばを選んで「話す」という行動が成り立ちます。めんどくさいと思わないでください。会話の中で「考える」ということを続けない限り、コミュニケーションは生まれません。もう一つ例を考えましょう。東日本大震災でたくさんの方が被災されました。あなた方の中にも親戚の方や知り合いの方で被災された方がおられるかもしれません。そういう状況で私たちに何ができるのかを考えることはとても大切なことです。自分のこれまでの行動などを振り返ってみて、電気は使いすぎていないだろうか、水は使いすぎていないだろうか、まちがった情報を含む携帯のチェーンメールを誰かに回していないだろうか、あるいは東北の人を応援するために、東北地方で生産されたリンゴやシイタケやお米などを買ってこよう、などを一つ一つ考えてみてください。それが、すぐ被災された方に役に立つとはいえませんが、そういう「考えることの積み重ね」がいずれ大きな役に立つのです。私たちは目に見える形での支援にどうしても走りがちです。しかし目に見えることだけが支援ではないのです。「私は被災された人のことを考えて、今まで使っていた水の量を少し少なくしようと思います。」という人がいたら、それはとてもいいことだと思います。自分たちの小さい何気ない行動が大きな思想の流れを生むきっかけになるのです。そういう「生活」というものが「考える」という行動の基盤になります。自分の頭で考えて生活する方法を、高校3年間でしっかり身につけてほしいと思います。これが私の一つめのお話しです。
次にお話ししたいことはあなた方が入学したこの芦間高等学校を好きになってほしいということです。最初のうちはまだよくわからないことも多いと思いますが、3年生の最後にこの学校にきてよかったと思えるように、充実した楽しい高校生活を送ってほしいのです。学校へ行くのが楽しいと思う、そんな高校生になってほしいのです。
充実した楽しい高校生活とは何でしょう。もちろんこれからできる新しい友だちとのおしゃべりや、クラスで協力して取り組む学校行事、そしてクラブ活動、毎日の勉強など、そのどれにも一生懸命取り組むことが充実した高校生活につながります。毎日することがたくさんある高校生活、それが充実した高校生活だと思います。朝登校して、授業を受け、部活や行事に取り組む、家へ帰って家庭学習をするという生活の繰り返しを単調な毎日だと考えるか、毎日新しいものを発見する楽しい毎日だと考えるかはそれぞれの心の持ち方の違いです。単調だと考えると高校生活はつまらないものです。しかし、毎日の授業や部活や友人とのおしゃべりの中から、また通学の途上や校外での学習の中から何かを発見できると考えると、ワクワクしてきます。そんなワクワクした毎日を送る高校生になってほしいのです。
お話ししたい3点目は「聞く」ということを大切にしてほしいということです。まだずっと昔、今のようにほとんどの人が文字の読み書きができるというわけではなかった時代には、「他人の話を聴く」ということはたいへん重要なことでした。他人の話を聴いて、それをまた他人に伝え、それが人の頭の中に記憶という記録となって残ってゆきます。それで昔のことが後の時代へと伝えられてきました。ところが、明治になって義務教育が進み文字の読み書きができるようになる人が増えると、伝達の手段は聞くことから書くこと、読むことへと変わっていき、「他人の話を聴く」という力は衰えてきました。今あなた方も、聴く力が衰えていませんか。今はメールの時代です。相手とコミュニケーションをとるのに、メールでのやりとりが普通です。大切なことを伝えるにも、好きな人に告白するのもメールがあたりまえになっています。そういう時代に、他人の話を聴くという習慣がだんだんなくなってきています。まして、他人の話を「心をこめて聞く」という習慣はなくなってしまいました。あなた方にお願いしたいのは、人の話を聴くという何でもないことを意識してほしいのです。
授業での先生の話はもちろん、友だちとの会話も、相手の話を心をこめて聞いてほしいのです。この人は私に何を話しているのだろう。何を伝えたいのだろうということを考えながら聞いてほしいのです。聞き流しているだけではわからない相手の心が、「心をこめて聴く」とよくわかります。是非他人の話を心をこめて聞いてください。人の話を聴くことで、人の気持ちがわかるようになります。人の気持ちをわかることは言うのは簡単ですが、実行するのはそう簡単なことではありません。
芦間高校には共生推進教室があります。「ブリーズ」そよ風という名前のついている教室です。障がいのある人もない人も一緒に学ぶという取り組みです。その共生推進の取り組みの中では他の人の気持ちを考えるということが大変重要になってきます。人の気持ちを考えるには人の話を聴かねばなりません。自分がどのように考えているかをわかりやすく話さなければなりません。その会話によって、全ての人が心からつきあえるようになるのです。先ほども話したように、会話は話すことと聴くことです。特に聴くということを大切にしてください。たくさんの対話ができる人がまわりにいっぱいいる。それが楽しい高校生活を送る秘訣です。この芦間高校を好きになって、楽しい高校生活を送ってください。
最後にもう一つお話ししたいことがあります。私たちの社会はコミュニケーションによって成り立っています。コミュニケーションというのは人の話を聞くことと、自分の話をすることの繰り返しです。その中から人は様々なものを得て成長していきます。私は授業というのもコミュニケーションの一つの方法だと思っています。あなたたちが一方的に先生方から知識を受け取るのではありません。先生とのコミュニケーションの中から何かを学んでいくのです。その授業というコミュニケーションの中から、高校生の間にたくさんのことに興味を持ってほしいのです。芦間高校ではあなた方の興味や関心に沿ったさまざまな選択科目を用意しています。しかし、授業を受けることだけがあなた方の興味を満足させるものではないはずです。興味を持った事柄については自分で本を読み、調べ、考えてほしいのです。そのためにも様々なことに好奇心を持ってください。いま、テレビでは池上彰さんの「よく分かるニュース解説」があちこちの局で放送されています。池上さんの話がよく分かるのは、何がわからないかを知っているからです。それは自分の力で調べ、取材をして、わからないことを解決してきたからだと思います。わからないことに対して、わかるようになるまで自分の力で調べてください。「自分の力」が大切なのです。
今お話をした四つのこと、考えること、充実した高校生活を送り、芦間高校を好きになってくれること。人とのコミュニケーションを大切にすること。そして学ぶこと。この四つが高校生活のキーワードです。これからあなた方は、知識だけでなく、コミュニケーションの力、自分の考えを発表するプレゼンテーションの力などたくさんの力をつけていきます。私が育てたい高校生は、「大人である高校生」です。精神年齢が高いと言い換えてもいいかもしれません。他人に頼るばかりでなく自分の足で立ち、自分で考え、自分で判断することのできる人を育てたいと思います。卒業して大学へ進んでも、社会へ出ても芦間高校の卒業生は何か違う。しっかりものを考えて行動している、人と話す力を持っていると思ってもらえる高校生を育てたいと思っています。
これから新しい高校生活が始まります。新しい生活に向かって、今のこの入学式の清々しい気持ちを忘れずに、心にとめておいてください。この清々しさがいつまでも心に残っている人は楽しい充実した高校生活が送れるはずです。
最後になりましたが、本日お越しいただきました保護者の皆様、ご来賓の皆様。本日入学したこの二四三名の生徒たちを、これからも見守っていただきますようお願い申し上げます。みんなで協力してこの生徒たちを成長させていきたいと思います。高校生は三年たつと見違えるように成長します。その成長した姿を楽しみにしていただきたいと思っています。これからの芦間高校での楽しい三年間を期待して、この式辞の結びとします。
659 明日から新学期、土曜日は花見の会 2011年04月07日(木)
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東日本大震災があって、たくさんの方が被災され、亡くなった方、行方不明の方、避難所生活を強いられている方がたくさんおられます。いくつかのイベントが中止になったり延期になったり、しばし開催を見合わせたりしていますが、芦間高校の「花見の会」は予定通り開催したいと思います。私たちは被災された方たちに対して、思いを致したり、何か役に立つことをするのは当然のことだと思います。すぐに役立つかどうかわからないが、節電をする、節水をする、義援金の募金をする、東北産の農産物を買うなど様々なかたちでの支援ができるだろうと思います。幸い被害に遭わなかった私たちは、被害に遭われた方のことを思いながらも、普通の生活をすべきだろうと考えています。土曜日の花見の会が、よく大阪城公園などで見られる、物を食べたり酒を飲んだりというドンチャン騒ぎの花見なら考え直しますが、生徒の吹奏楽や軽音楽の発表や茶道部のお点前などで地元の方々と交流するする会ですから予定通り開催することにしたのです。
658 少し寄り道 2011年04月06日(水)
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校長会は上六なので、なんばまでアメリカ村の中を歩いて帰ってきましたが、三角公園は高校生や中学生ぐらいの子どもたちでいっぱいです。この子どもたちはおそらく知らない、かつて流行ったアイビールックの元祖VANの創業地や黒田征太郎と長友啓典が描いたPeace on Earthという壁画を写真に撮りながらなんばまで帰ってきました。
それにしてもアメリカ村と御堂筋はほとんど隣どうしなのに全く景色が違います。そして御堂筋の横には三津寺があって、三津寺の境内は都心とは思えないほど静かです。わずか歩いて5分ほどのところに、カジュアルなアメリカ村とフォーマルな御堂筋と静かな三津寺があるという不思議な光景が大阪の街のおもしろいところです。
657 海外語学研修から帰ってきました 2011年04月04日(月)
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今日は新入生の健康診断で、レントゲンや心電図など、1年生の担任の先生や保健部の先生、当番の先生は新入生を連れて朝から大忙しでした。結核はもう過去の病気のように思われていますが、今でも罹患する人はあって、大阪府が罹患率では全国1位です。胸部のレントゲンは重要です。新入生が来るからか、芦間名物の桜の木が一斉に花を咲かせ始めました。今週の土曜日の花見の会は大震災のあとですが、予定通り実施したいと思います。花見の会といっても、花の下でものを食べてどんちゃん騒ぎをするわけではなく、吹奏楽部や軽音楽部生徒の演奏や茶道部のお点前などが中心です。地元の方で楽しみにしていただいている方も多いので、予定通り行います。当日は生徒会が東日本大震災の義援金を募るそうですのでご協力ください。花見の会まで花が散らないでほしいものです。
656 新しい年度のスタートです 2011年04月01日(金)
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私は今年も芦間高校にとどまることになりました。今年もよろしくお願いします。この校長だよりもできるだけ毎日更新していきます。
さて、今日は朝から新着任の先生方を13人お迎えすることになりました。その内、他校から異動してこられた先生が10人、講師として新たにお迎えした先生が1人、新規採用のフレッシュな先生が2人です。芦間高校の説明のあと、事務手続き、職員会議、学年会議など忙しい日で、おそらくかなり戸惑っておられるかも知れませんが、ゆっくりと芦間に慣れていっていただきたいと思います。朝、運営委員会をしているときに廊下では「キャー」「ワー」という声が聞こえてきます。今日は新クラスの発表で、情報センターに張りだしたクラス名票を生徒が見ています。生徒にとっても今日が新しい出発の日、始業式まではまだ少し間がありますが、新しい学期が始まっています。私はこれから入学式の式辞を考えます。