イギリス・ウェールズ日本語教室だより
芦間高校の乾先生がイギリスのウェールズのアベリストゥイスという街で、現地の高校生に日本語を教えています。
現地の学校の様子や、ウェールズの高校生がどんな生活をしているのか、どのように日本語を学んでいるのか、日本の何に興味があるのかなどの様子をご覧いただけます。
また、芦間高校とウェールズとの授業等での交流も考えていますので、このページにもご期待を!
13 日本語教室だより Vol.12 2012年01月19日(木)
Croeso!(ようこそ!) 日本語教室だより第12号です。Blwyddyn Newydd Da!!! (A Happy New Year!)
日本のみなさん、明けましておめでとうございます。
任期もはや、残すところ3か月となってしまいました。
残り3か月間、今年度もどうぞよろしくお願いいたします。
年が明けて日本ではお正月モードも過ぎ去ったころでしょう。
こちらでもクリスマスが終わり、ニューイヤーのカウントダウンが終わり、
新学期が始まりました。
お正月・・・なんてモードは一切ありません。
メインはクリスマスです。
ということで、少し季節感が薄れますが、
・日本からのビデオ、カード感謝!
・イギリスのクリスマス
の2つでお送りします。
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日本からのビデオ、カード感謝!
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芦間高校のESSのみなさんが作ってくれたビデオ、ちゃんと届いています。
素敵な明るいビデオありがとう。
おもしろいオープニングもあって、こっちの生徒もみんな笑っていました。
12月は学期のまとめということで
授業でみなさんの自己紹介のビデオをみて、
それに対して、こちらの生徒たちが日本語で自己紹介を行い、
それをビデオに録画しました。
日本語を初めて3か月、しかも週1回50分、
ということで実質授業は8回ほどしかありませんでしたが、
それでもウェールズの生徒達、今まで言えるようになったことを精いっぱい使って
自己紹介をしました。
名前、年、国籍、趣味、など本当にシンプルなことしか言えませんが
生徒たちはみんな楽しんでビデオを作成していました。
少しネタがばれてしまうのですが、
アドリブで、「こんにちは!日本!!!」といった男の子がいて、みんなで大爆笑。
名前を言う際に、「私はリニーです か?」と「か」を付けてしまった女の子がいて
思わず吉本を思い出してまたまた私、大爆笑。
非常に楽しいビデオになりました。
なんと!こちらで作ったビデオはすでに日本へ送っています。
ESSの人も、そうでない人も、興味がある人はぜひ見てみて下さい。
後、みなさんに作っていただいたクリスマスカードたちもしっかりと受け取りました。
とても時間をかけて、素敵な素敵なカードを作ってくれて
本当にどうもありがとう!
どれもこれも、素敵な仕上がりです。
このカード、1〜3月の間にこちらの授業で使用し、生徒一人一人に渡し、返事を書きますので楽しみに待っていてください。
乾宛てにカードを書いてくれた人たちもいて、涙がちょちょぎれる嬉しさです。
Diolch yn fawr iawn (Thank you so much)!!!!
しかしながらですね、私感動したのですが、
芦間のみなさんのカード、非常に非常に!クオリティが高い!
サンタがいたり、クリスマスツリーが飛び出したり、
とっても独創的で楽しいカードたちです。
日本人、字を書くのも、絵をかくのも、何か作るのも、みんな一通りできますよね。
でもイギリス人、そうはいきません。
絵なんて棒人間だけ!だったり、切って貼って、あんな素敵なカード作るなんて
本当に夢のまた夢!なのです。
もしあなたがあまり飾りっ気のないカードを受け取ったとしても
やる気がないわけではないので気を落とさないで下さいね。
育ってきた環境の違いです。
彼らも彼らなりに一生懸命なので、その辺、ご理解下さいね!
日本語の授業ではひらがなをやっと終え、
1月からはもっと早く読めるように練習をします。
こんなに当たり前に日本人みんなが読めるひらがな、カタカナ、漢字。
実は相当にむずかしい代物だということに、
イギリスに来て改めて感じました。
想像してみて下さい。
新しい言語を習い始めたとして、
100個のアルファベット(しかも今まで全く見たことのないようなもの)
まず全部覚えましょう、なんて言われたら、日本人でも気が遠くなる話です。
イギリス、ウェールズでみんな頑張って勉強していますよ!
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イギリスのクリスマス
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昨年は”Father Christmas”とはだ〜れだ。というクイズを皆さんに出しました。
ジャジャン、では今年の問題です。
このクリスマスお父さん、ウェールズ語ではなんというでしょう。
答えはショーンコーンです。なんとなくおいしそうな名前だと思いませんか?
授業でクリスマス会(毎年恒例)を行った時に
折り紙サンタを作ったんですね。
そして、「サンタさんです。」と紹介したら、
サンタにまでさんづけなのかと感心されてしまい、
挙句、赤鼻のトナカイを歌ったら
トナカイさんまで・・・とそれはもうびっくりの様子でした。
日本人は本当に礼儀正しいですね。
おいもさんも教えりゃよかった・・・と反省中です。
年賀状とは違い、クリスマスカードは職場、学校、近所などでは
プレゼントと一緒に手渡しです。
そしてもらったカードたちは家族のリビングなどクリスマス中、リビングに飾られます。
写真も載せましたのでご覧になってください。
学校の最終日は終業式ではなくクリスマスサービスが街の教会で行われます。
普段は一切教会等とは関わりのない学校ですが、この時期は特別。
学校の全員が教会で集まり、
詩を読んだり、キャロルを歌ったりします。
昨年度は大雪で休校のため見られませんでしたので
今年は見れて良かった。
このサービス、すごかったのが先生がマイクをただの一度も握らなかったこと。
生徒たちが壇上に上がって司会をし、
誰に指示されるもなく順番に歌ったり、詠んだり、
本当に自主的なサービスでした。
先生たちの出番はたったの一回、教員キャロルコーラスのみです。
ウェールズでは、セレモニーやイベントはすべて6thフォームの生徒が仕切り、
自分たちの力で仕上げます。もちろん先生に相談したりはしますが
基本的には自分たちの力。できるんですね。
そしてそんな上級生を見て育っている7年生(13歳)、8年生たち(14歳)も
自分たちの番になると、できるんですね。
日本でもこんな行事の進行ができればとても素敵だな、と思わずにいられません。
クリスマスと言えばターキー。
25日は家族そろって2時ごろターキーを食します。
もう定番中の定番。これがなきゃクリスマスとは呼べません。
去年も書きましたが、クリスマスは恋人たちのものではありません。
家族団らんの日です。
クリスマスイブもありません。普通の日です。
25日は家でゆ〜っくりするのです。
26日はBoxing Dayといい、
ショッピングモールなどではバーゲンが行われますが
それ以外はほとんど閉まっていますし、
家でゆっくりする日なのです。
やっぱり日本のお正月と本当によく似ている・・・
クリスマス前にはクリスマスフェアが街にやってきます。
道の両側にどわ〜〜〜っと並べられる小さいお店でクリスマスショッピングをしたり、
どこからやってきたかわからない移動式遊園地の乗りものに乗ったりして
クリスマスの季節がやってきたことを実感するのです。
この移動式遊園地の乗り物たち。
普通にグルグル回るものやなんだか怖いスピードで回るブランコのようなもの、
日本の遊園地でみる絶叫系の乗り物の小さいバージョンなのですが、
なにせトラックが土台。不安定にもほどがありますし、どこから見ても作りが不安!
安全性も不安!
日本の大きな絶叫系の乗り物に乗るよりよっぽどスリル満点です。
今月も最後まで読んで下さってありがとうございました。
感想ご質問、知りたいこと等、左の欄のお便りからお待ちしています。
それではまた、来月お会いしましょう。
Hwyl fawr!!!!(Good bye)
Gwelai chi mis nesa! (See you next month!)
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今月の写真
・クリスマスカードinリビング
・学校のクリスマスサービスin教会
・クリスマスディナー
・クリスマスフェア
おまけ
・ロンドンで見たサンタの群れ!
なんとこの日、チャリティーの一環でどれだけのサンタが集まれるかギネスブックに挑戦していたようです。びっくりした。
・世界最北端のマクドナルドinラップランド
ちなみに私の腕が作っている形はMですね。マクドナルドのMですね。
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